嘔吐・下痢に経口補水を

嘔吐・下痢に経口補水液を

 最近、インフルエンザとともに、嘔吐・下痢症が増えています。多くは胃腸炎のウイルスが増えて、胃や腸の粘膜がむくみ、吐いたり、下痢を起こしたりします。ご家庭でも簡単にできる対処法は、経口補水液を5分ごとに5−10mlぐらいずつ飲ませることです。嘔吐があっても止まることがしばしばです。
 経口補水療法は1970年代、バングラデシュなどでコレラが流行したときに始まりました。人間の腸にはNaブドウ糖共輸送担体(SGLT1)というNaとブドウ糖がくっつくと体に取り込む装置があります。これはコレラの毒素でも破壊されません。Naとブドウ糖を1:1のモル比(割合)で含んだ水溶液を与えると腸は吸収することができます。これが経口補水療法の原理です。
 そのため、カロリーオフのようなイオンだけ入った飲み物をあげると吐き続けますし、Naが少なくブドウ糖でなく砂糖の多いスポーツ飲料では効果が低いのです。元気な時には甘さが少し控えめで塩辛く感じる経口補水液が、嘔吐や下痢、そしてインフルエンザなどで衰弱しているとき、また、大人の二日酔いのときは、かえって美味しく感じるます。
 もし30−60分経口補水液を飲ませても効果がないときは、重症の疾患が考えられますので、クリニックや病院へ受診しましょう。